■Cygwinを使い倒そう
さてはて皆さんはCygwinというのをご存知だろうか。発音は「シグウイン」とするコトが多い様だが、Windows上でUNIXライクな環境を提供するフリーソフトウェアである。
通常はWindows上で動作するプログラムを作成しようと思ったら、Win32APIを呼び出すワケだが、CygwinはWin32APIの上にPOSIXシステムコールを載せてUNIX由来のプログラムをソースコードからコンパイル可能にしており、多くの便利コマンドやツールがパッケージ化されて簡単にWindowsに導入できる様になっている。
Win32API上でPOSIXシステムコールを使える様にしているのがCygwin1.dllランタイムでこのランタイムが置かれている場所にパスを通しておく必要がある。他にも環境変数を設定する必要があるのだが、公式サイトで配布しているインストーラであるsetup.exeは環境変数周りの設定はしてくれないのでインストールしても上手く使いこなせない場合もあるかもしれない。本報告書では最初にインストーラを使ったインストールと環境変数の設定を取り上げようと思う。
【1】 インストール編
- 公式サイトからsetup.exeをダウンロードする。公式サイトはこちら → http://www.cygwin.com/
- ダウンロードしたsetup.exeを適当なフォルダを作って置いておく。室長は C:\Cygwin を作成して置いている。
- setup.exeを実行する。電子署名がされていないので実行してもイイか尋ねられるので「はい」をクリックしてインストーラを起動する。
- 「次へ」をクリックする。
- インストールするファイルをどこから入手するか尋ねられる。新規の場合は一番上の「Install from Internet」を選択してから「次へ」をクリックする。インターネット経由のインストールとなる。
- Cygwinをインストールした際のCygwin上でのルートディレクトリ(Windowsでの C:\ の様なモノ)を何処にするか尋ねられる。デフォルトでは C:\Cygwin となるのだが、室長は D:\ とするのが好みなのでそうしている。理由はCygwin上でのルートディレクトリとWindows上のルートディレクトリが同じになるので管理上便利だからである。インストールするPCにCドライブしか無いとかいう場合に C:\ と指定するのは絶対にやらないコト。意味が分からない人はデフォルトの C:\Cygwin のままでもOKである。Install for の選択は一人でPCを使っているのであれば「All Users」を選択してから「次へ」をクリックして大丈夫。D:\ とした場合に再度確認されるが意味が分かっている人は「OK」をクリック」して先に進もう。
- インターネットからダウンロードしたファイルを保存するディレクトリを尋ねられる。デフォルトは C:\Cygwin なのでそのままで大丈夫。特に理由がなければ変更する理由も無いので「次へ」をクリックする。
- インターネットへの接続方法を尋ねられる。フツーは「Direct Connection」を選択して「次へ」をクリックする。Proxyサーバ経由で接続している場合は二番目の「Use Internet Explorer Proxy Settings (インターネットエクスプローラーの設定を使う)」を選択する。三番目は理解できる人のみ選択する様に。
- インストールするファイルが置いてある場所を選択する。特に理由がなければ日本国内ドメインのサイトを選択して「次へ」をクリックする。
- インストールするファイルを選択する。特に理由がなければ All Default となっている Default の部分をクリックすると Install に変わるのでそのまま「次へ」をクリックする。全てのファイルをインストールした場合のハードディスク容量は7Gバイトぐらい使うが今時のPCなら大丈夫だろう。先に全てのファイルをダウンロードしてからインストールを行うので環境にもよるが経験上では早ければ数時間で遅くても一晩明ければインストール完了するかと。まぁ気長にいこう。
- インストールが全て終わるとデスクトップとスタートメニューにそれぞれアイコンを作るか尋ねられるのでとりあえず両方とも選択して「完了」をクリックすればインストールは終わりである。続いて環境変数を設定をしよう。
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